津谷祐司 公式サイト

サンフランシスコなう


18か国が参加~現地小学校のマルチカルチャライズフェア

2015/02/28

 
アメリカは多民族国家。自覚はあまり無いが、我々家族もこの米国では”移民”である。サンフランシスコという移民の多い街に住み、様々な言語・文化・生活スタイルを持つ人々に日常的に触れ、今ではその多様な状況にすっかり慣れた。ボルテージのSFスタジオでも「フローティングホリデー」といって、各宗教や文化に合わせ好きな日に取得できる祝日を年一日設けている。

 

当然、子供たちの通う現地校にも色々なバックグラウンドを持つ生徒・家族がいる。そんな中、今年も自分の国の文化を紹介しようというイベント「マルチカルチャライズフェアー」のボランティアの募集案内がきた。前回は渡米直後で慣れない中、日本を紹介するために参加し、あまりにも大変だったので今年は見送ろうかと思ったが、募集の要項には、下記のリードが…。水色の『コンニチハ』が真ん中にある。
Hello! Hallo ! Bog! ¡Hola! Kon’nichiwa! Salut! Hujambo! Ciao!

日本人は我々家族だけなので、これは貢献を期待されているということか。少し嬉しくもあり、結局手を挙げた。

 

今年のテーマは”One World, Many Stories”。各国の昔話を紹介しようということらしい。前日にネットで英語の情報を探し、「ももたろう」「かぐやひめ」などのあらすじをプレゼンボードに貼り、次男の昔話絵本と自分の戦国マンガを用意。さらに、日本の食べ物も期待されているので、日本帰国時に羽田空港で、お寿司に見立てたおせんべいを、ビジュアル重視でと思い、大量に買い込んでおいた。折り紙と、娘の浴衣、さらにこちらでも人気のダイソーで買った日本人形などの飾り物も揃えて、なんとか準備完了。

 

当日は、なんと18か国が参加。
There will be 18 booths!

India, Mexico, Philippines, Vietnam, Basque, France, Italy, Nigeria, Japan, South Africa, El Salvador, China, Russia, Nepal, Israel, Palestine, Korea, and Nicaragua

 

子どもたち(200人)は、手製パスポートを持ち、各国を廻る。人気だったのは、インドと日本(だと思う)。インドは、ボディペイントコーナーを出し、花やインド風の柄を手の甲に描いてあげて行列を作っていた。南アフリカは国旗に何色あるかクイズをやったり、バスクは伝統的な水の早飲み競争を体験させたりしていた。食べ物は、イタリアのパン、中国の肉まん、ベトナムのタピオカデザート、ニカラグアのカレー味野菜コロッケ(のようなもの)が美味だった!

 

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日本は、何と言っても鉄板の”Origami=折り紙”が大人気。特に、手裏剣は「ニンジャスター」と呼ばれ、男女を問わず作って!作って!とせがまれた。途中、1年生の次男の担任が日本語の絵本をみて「彼はこれが読めるのか?」と聞いてきたので「日本には3種類の文字があるが、この”ひらがな”だけは読める。でも、英語の絵本のほうが読みやすいみたいです笑」と答えた。

 


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実は、日本ブースにはもう一人の出展者が。7年生のJ君だ。彼のルーツは日本ではないと思われるので、きっと日本好きな男の子なのだなと想像していたが、当日話すとやはりその通りであった。彼は『鶴の恩返し』の絵本と大きな鶴の折り紙を携えていた。「日本が好きで、東京と大阪と京都と広島に行ったことがあるよ」「景色がきれいだし、人々のホスピテリティが好きなんだ」とのこと。折り紙をつないだ四角箱を一所懸命に作り、皆に配っていた。

 

翌日、長女の5年生のクラスから皆のサインが入ったお礼のカードが!日々、ストレンジャーとして緊張した毎日を送っている中、とても癒された一連の出来事だった。 (N)

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