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サンフランシスコなう


Paris ジャパン・エキスポ 2015 仏はスマホ後進国?

2015/07/15

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LAで「アニメ・エキスポ」が行われている頃、遠くパリのノール・ヴィルパント展示場では、JTSグループ主催の「ジャパン・エキスポ」が開かれていた。集客しやすい夏休みということで、両者とも全く同じ7月2日からの4日間。去年は断念したが、出展必要性を探るため今年は視察に踏み切った。LAには初日だけ顔をだし、その足で渡仏した。

 

テーマが日本文化全体で、アニメ・漫画は活況。ゲームは家庭用が中心、スマホコーナーはなし。

ジャパン・エキスポは、今年で15回目。出展者は700で、うち3割が日本からの出展だという。来場者は24万人で年々増加中。内容は、漫画・アニメ・ゲーム・音楽などエンターテイメントと、書道・武道・茶道など伝統文化。日本が欧州で大々的に取り上げられるので、日本メディアによる取材も多い。
 
賑やかな会場は、展示よりイベントに重きが置かれていて、71%がイベントスペースという。4000人規模のライブ専用会場も設けられており、きゃりーぱみゅぱみゅ(去年)、乃木坂46といった音楽パフォーマンスのほか、カプコンや任天堂のゲームデザイナーなどの講演も行われた。
 
肝心のゲームエリアは、任天堂が大きな面積を占めるなど家庭用ゲームが主体で、スマホゲームの出展はほとんどなかった。フランスの若者は、ゲーム好きで、携帯のスマホ化も日本より進んでいるくらいだが、スマホゲームに関しては、今のところ北欧・英・独より低調なようだ。
 

コスプレイヤーは来場者の2割。地方から5時間、電車に揺られてやってくる。

LAほどではないが、このイベントにもコスプレイヤーは多い。フランスでは日本アニメ、漫画は根強い人気を持つが、コスプレできるイベントは少ないため、地方からもわざわざやってくる。会場で話を聞いた若い女性二人組は、南仏からコスプレのまま5時間電車に揺られてやってきたという。
 
お気に入りキャラになりきって歩き回るのが本当に楽しいらしい。せっせと作った手作りコスチュームを見てもらいたいからだ。他グループとすれ違うとき、互いに褒め合ったり、何人から撮影を求められたか競ったりする。僕が感心したのは、ゾンビメイクの5人組。切り傷や火傷跡も生々しく、ボロボロの囚人服を着て、足首を鎖で繋がれたまま5人2脚で練り歩く。すれ違う人々が驚くのを楽しんでいた。(Y) 

 

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