津谷祐司 公式サイト

会社改革の500日


【R3 vol.5】働く意味と生存本能

2021/02/05

 

前年比+11%の成長!

 
ボルテージの第2四半期は、Q売上が前年比+11%の成長、3Q連続の黒字達成!皆さん、よく頑張りました!日女と男性向けは絶好調、英女も復活の兆し。リアイベと電書は奮闘中だ。
 
 

コロナ禍で問われる、働く意味

 
さて、コロナで人との接触が減り、若い人のなかに「なんのために働くのか?」と根源的な疑問を抱く人が増えているという。僕も10代20代、自分は何を成したいのか、大いに悩み考えたものだ。「働く意味」は人それぞれで一般解はないと思うが、30代前半、一般解的な整理を迫られた事がある。映画を作っていた頃のこと。脚本のクライマックスで、挫折した主人公が「それでも頑張る理由」を分かりやすく示す必要があった。
 

古今東西の名画をたくさん観て、ある結論に至った。主人公が頑張るのは、一つは何らかの戦いに勝利し、目標物を手にするため。もう一つは戦いの賛同者、仲間や恋人を得るため。これを突き詰めて、僕は人が生きる意味は「半分が遺伝子の繁殖、もう半分は社会改革」だと思っている。
 

一匹の動物として、我が遺伝子を繁殖させるため

 
一匹の動物として、人は遺伝子の繁殖のために生きている。子や孫が生まれると誰もが深い満足感を得るといわれるが、それが証左だ。なぜそうなるのか?理由を、英生物学者リチャード・ドーキンスは70年代の著作「利己的な遺伝子」で明快に説明している。あまりに独特な学説で批判も多かったが本はベストセラーとなった。
 

本にはこう書かれていた。動物は自分の意志で行動していると思っているが、実は大切な事は遺伝子によって操作されている。例えば、焦がれるように人を好きになったり、強いものに憧れたり。親は我が子を身を呈して守ろうとするが、ある年齢に達した子は親から独立の道を選ぶ。このような本能は、『自らのコピーを増やし広げることで、存続する』ために遺伝子によって仕込まれたものである。
 
動物はいつか死滅するが、遺伝子は子孫へ受け継がれる事でいつまでも生存し続けられる。本来、遺伝子に意思はないが、生物を長く研究していると、生き永らえる遺伝子はあたかも生物を本能レベルで上手にコントロールしているように見えるという。
 
コピーが上手な遺伝子は生き永らえ、コピー下手は死に絶える。遺伝子にとって生物は、自らを外敵から守るための「生存機械」であり、自らのコピーを子孫に引き継ぐため一時的に仮宿する「乗り物」でしかない、ということだ。
 
身もふたもない話しだが、確かに恋愛や子育ては本能的なものだ。小賢しくあらがうより、機会があればいそしみ、本能の喜びを享受した方が良い。
 

ちなみに、遺伝子を残すには実子でなくても良い。親は子に遺伝子の半分を与えるが、いとこが8人いると、図のように自分の遺伝子情報の半分を誰かが持っている事になる。つまり、いとこ8人と実子1人は遺伝子的に価値が等しい。子のない人が姪や甥をかわいがるのはこういう理由だそうだ。
 

社会的存在として、人間集団をより良くするため

 
生きる意味のもう半分は、社会をより良くすべく、役割を果たし貢献することだ。
 
人は、コンビニで100円のチョコレートを買うだけでも社会に貢献している。メーカー、工場を作った人、問屋、運送屋…多種多様の人々に間接的にお金が行き渡る。逆に、家で一人仕事していても、稼いだ100円は多くの人に価値を与えた証しだ。お金は価値の交換ツールだから、僕はお金を稼ぎ使うたび貢献を実感する。
 
 

デカい仕事は、自分を成長させる。世界を面白くなる方へ導びこう!

 
力のある人には大きな貢献を狙って欲しい。それはチームを率いる事になり、リーダーの責任がついて廻る。これを嫌がる若者は多い。よく分かる。人は思うように動いてはくれないし、責任者は結果を問われる。だが、嫌なら黙ってフォロワーに徹するしかない。
 
いい年をして体制批判ばかりする奴はカッコ悪い。せめて対案を示せ。指摘だけの評論家など誰でもできる。「自分がやってみろ」といつも思う。
 
政治もそれを叩くメディアも、どっちもどっち。日米中、握手しつつ隙を狙う。人間社会など下らないとも思うが、一人一人が前向きにやらないと会社も世界も崩壊してしまう。
 
20代後半、力がついてくるとデカい仕事をやりたくなって当然だ。力を試し、世にインパクトを与えよう。自信があるなら、自分で最終判断を下すべし。責任者たれ。小さくていいからチームを背負え。そして、チームを凄い所に連れて行こう。それは社会を良くする小さな改革である。

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