津谷祐司 公式サイト

会社改革の500日


【R3 vol.7】投資感覚を研ぎ澄ませ!

2021/06/01

 
 

月々の経費といえど、毎回が真剣勝負!

 
社内で、経費という代わりに「投資」という言葉を多用している。社員に「投資感覚」を磨いてもらいたいからだ。投資といっても株やビットコインでなく、アプリ開発や新事業への投資のことである。
 
投資も経費も同じようだが、「経費」と思うと今Q(四半期)予算も前Qと同額、などと惰性的になりがち。ところが、「投資」と思うと毎回が真剣勝負になる。コスト8割で売上維持できないか、逆に1.5倍使っての倍増策は?投資額とリターンのバランスに貪欲になって欲しい。

 
 

全体で勝つ! 序盤の小手調べと勝負所

 
事業投資のコツの一つは、勝負所の見極め。ビジネスは勝負の連続、すべてに勝つのは不可能。だから、一つ一つに全力を尽くすのは実は間違い。序盤で力を使い果たすと肝心の天王山で息切れる。
 
持てる資源は有限なのだから、戦い全体で考えるべき。序盤は小手調べで敵を知り、2戦3戦、勝てそうなら全力を振り絞る。無理なら退却、体制を立て直す。緩急の使い分けができれば中級者、スパッと撤退できる人は上級者だ。僕も経営20年だが、ここが一番難しい。

 
 

大負けしない! 低・中リスクの件数をギリギリまで増やす

 
二つ目は、大負けを避ける。負けが続くと、熱くなりさらに突っ込みがち。ぐっと我慢し、遠くから眺め頭を冷やす。そして次善策を練る。そもそも一発逆転など起こらない。外から見たらデカい他人の一発も、内実は小さく積み上げているものだ。でなきゃフロック、長続きはすまい。成功は簡単ではない。負けを織り込むが、負けが込んだら見切り千両。負け幅を抑えよう。
 
事業投資で勝負すべきは、1件でハイリスクを取ることでなく、低・中リスクの件数をギリギリまで増やすことにある。

 
 

3戦2勝の勝率! 2倍返しを目指せ

 
三つ目は、勝ち幅を十分とる。勝率に応じた勝ち幅が必要だ。例えば、「投資」と「融資」では狙う率/幅が全く異なり、融資は低リスク・低リターン。必ず担保をとり99%取りっぱぐれないので、2%3%の低金利でやれる。対してベンチャー投資は、良くて成功1割のハイリスク。株価10倍でも儲けはゼロ、20倍くらいないと割に合わない。これができるのは株式上場だからだ。
 
社内事業では3戦2勝を狙う。勝ち始めたら、リターンはその逆数=1.5倍超=2倍返しを目指したい。

 
 

投資を受けるハードル。プランも重要だが、人格が試される!?

 
当然ながら投資を受けるハードルは高い。事業計画はもちろん、リーダーの人となりこそ厳しく問われる。いくら練り込もうとプラン通りには運ばない。壁にぶつかった時へこたれないか、変化できる柔軟性はあるか。スタッフをまとめる器は?強いスピリットがあってこそ成功に辿り着ける。

 
 

行き詰ったら休む。別のことに熱中。賢く切り替えよう!

 
徹底的に考え、試し、うまくいかないときは一旦休もう。違う事して頭を切り替える。
 
最近のプライベートなハマりはベランダバー。仕事は早朝からフル回転、夕方に一旦終える。ベランダにキャンプ用の折り畳みイスと脇テーブルを出し、都心の夕空を眺め自作モヒートをグイッと。これぞテレワーク。5月の外気はあまりに爽やかで、ベランダ読書、ベランダ飯へと発展中。
 
早朝ランと10分ストレッチを週3・4回。休日ランチは外テーブルのバーガー屋3軒を順繰りに廻る。サボっていた初級ソロギター、先生に詫びて練習を再開。みうらじゅんの特集本に触発され、松本清張の映画を片端から。60年代、エネルギッシュに変貌する東京と小市民の不安。モノクロの風景が新鮮だ。
 
不要不急というが、生きる上で精神世界がいかに重要か。ユーザーの皆さんへ斬新な遊びを生み出していきたい。


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