津谷祐司 公式サイト

クリエイティブ起業のすすめ


業績のブレークスルーを生みだす 「本気ハッタリ」!

2014/03/16

 

覚悟して、ハッタリをかます

「100億円を目指す」 起業まもない頃、ベンチャーキャピタルにそう言い切っていた。正社員は自分達2人だけ。売上は1千万円。それを千倍にできるのか?「自信がない」では投資してくれないが、「必ずできる」と断言しても、最終的にはやってみなければわからない。しかし投資家が見ているのは、起業家の覚悟なのだ。僕は、必ずそこまでやると、本気の覚悟でそう言った。

 

起業家にハッタリは欠かせないが、ハッタリだけで成功できるほど甘くはない。ほとんどが失敗に終わる世界だ。成功する人のハッタリは、失敗する人のと何が違うのか?

 

孫正義、ジョブズ、ベゾスのハッタリと、その方法論。

孫正義は、創業時、ミカン箱の上でアルバイト社員に向かい、「会社を1兆2兆規模にする!」と大見えを切り、呆れられた。しかしその後、買収をテコにした拡大路線で、24年後には売上1兆円を突破した。

 

ジョブズは、Macを世に出した1984年、「打倒IBM」のCMを発表した。しかし、その翌年にはアップルを追われてしまった。カラフルで流線型のiMacで箱型のIBM的PCを打ち負かす大ヒットを飛ばしたのは、自分を招聘してくれたギル・アメリオを追い落とし復帰した12年後だった。

 

ジェフ・ベゾスは、ウォール街を辞め3人で会社を始めたが、しばらく後、「世界最大の書店を目指す」と仲間に宣言し、社名を世界最大の河川アマゾンと改称した。その後、利益のすべてを設備投資に回すという戦法で、赤字を続けながらも、2011年に全米2位の書店チェーン、バーンズを倒産に追い込んだ。創業17年目のことだ。

 

ハッタリ宣言した彼らの方法論は、上のように、ひとつの戦略で語られることが多い。しかし、その戦略は、頭で考えスッと出てきた訳ではなく、あの手この手の試行錯誤から生み出されたに違いない。なぜなら、彼らの業績グラフは、長い低迷期間を経て、ある時急に右肩上がりを始めるからだ。数年、数十年かけて練り上げられた、精巧な方法論なのだ。

 

hattari_1

 

本気のハッタリで自分を追い込み、必死で方法論を見つけ出す

必死で方法論を探し続けていると、珠玉の情報に出会ったり、方法論の芽が見えてきたりするものだ。仲間も増えてくる。

 

僕の場合も、起業当初は、数十人の部下を持つのも初めての経験だし、事業成長のノウハウなど何も持っていなかった。しかし、4年間の失敗の山から、ドラマと女性ユーザーの方法論を掴み、「100恋」「歌詞キュン」というヒットを産み出した。7年目には「恋愛ゲーム」に至り、その後6年間、大勢の社員を引っ張り、ノウハウを積み上げていった。100億に至ったのは15年目だ。

 

起業家は、リスクを恐れず試行錯誤を続け、正解に近づいていくしかない。簡単な事ではない。これを実現するのに最も大切なことは、長期間、全力疾走を続けることだ。本気のハッタリとは、その力の源なのだと思う。起業家は、ハッタリ宣言することで自分を追い込み、パワーに代えていくのだ。

 

逆に、失敗する人は、ハッタリを本気で言ってない。その場限りの言い逃れで、相手にも自分にも嘘をついている。投資家は、ハッタリを言う起業家の目を、冷静に見据える。それが本気の覚悟なのか、ただの言い逃れか、判断するために。仲間とて同じだ。本気でない者には、誰もついてこない。

 

デカいハッタリは、全力集中を持続させる。それが成功の秘訣

目標はデカい方が面白いし、気持ちも固まる。失敗したら人に笑われるから、全力を投じる。失敗しても、自分の限界だと諦めもつくし、過程で得るものも多い。失うのはちっぽけなプライドに過ぎない。恐れず、本気のハッタリ宣言を始めてみよう。必ず、方法の光は見え、味方も現れる。

このページの先頭へ